【環境省調査】ごみ屋敷が全国に5200件!?福祉につなげる?

2023/04/04

少し前のニュースで環境省が全国の自治体にゴミ屋敷がどれぐらいあるかという調査を行いその回答結果をまとめたところ全国で約5200件確認されたということでした。

NHKニュース:環境省が調査全国で5200件のごみ屋敷

この調査がどんな目的で誰のために行われているのかわかりませんがNHKニュースによると解決のカギは福祉につなげることとなっています。
日々ゴミ屋敷片付けの現場に接している私からすればまずこの5200件という数字(全国で)は何かの基準があってのことなのかと疑問が沸きます、そしてこのニュースの最後には福祉に繋げるとの記述があることから数年前から各地で施行されてるゴミ屋敷条例やその先にある行政代執行にまで及ぶ何らかの布石なのではと感じます。

このニュースを受け私たちの考えを書いてみます。

☆本記事は株式会社まごのて代表者の佐々木久史と佐々木薫が執筆し文責は両名にあります。
 

 

『ゴミ屋敷』の法的定義とは

そしてゴミ屋敷の本当の実態

まずゴミ屋敷には今のところ法的にも公的にも定義らしきものはありません、ですから公的な表現や医学会では『いわゆるゴミ屋敷』という表現をします、一応今流行のAIにゴミ屋敷について聞いてみました。

「ゴミ屋敷」とは、日常的に使用される部屋やスペースが、ゴミや不用品などでいっぱいになり、通行が困難になったり、生活に支障をきたしたりするような状態を指します。家屋やアパート、集合住宅などの住居や、倉庫や店舗など、様々な場所で起こることがあります。ゴミ屋敷に住む人は、健康や安全、生活環境などに深刻な問題を抱えることがあります。

ココナラあたりで募集してる安物ライターが書いたような回答ですが部屋がゴミでいっぱいになり生活に支障がきたす状態ということです、注目すべきは『部屋が』という点です。
では環境省の調査はこの『部屋』も範囲に入っていて各自治体はそれを把握して報告したのかということですがまずそれはあり得ません、環境省が集めた調査結果はあくまでも庭や道路にはみ出ていて近隣から苦情があったり道路の通行の妨げになっている、というものに限ってるのだと思います。

もちろんこのような屋外にゴミが堆積してる状態も立派なゴミ屋敷ですがその何倍もの数がある集合住宅のゴミ屋敷のほうが深刻なのです、もちろん全国で5200件どころではありません、私たちだけでも東京近辺だけで1000件/年施工するのですから全国規模だと1万や2万のはずがありません。
※私たちが手掛けるのはマンション内の部屋の一室が断然多く「ゴミ部屋」「ゴミマンション」「隠れゴミ屋敷」と呼ばれることが多い。

実態とかなり乖離したこの調査がいったい何を目的としているのかまったく理解できません、NHKニュースではこの問題を福祉に繋げるという締め方をしていますのでそのことについて触れてみたいと思います。
 

『支援』なのか『指導』が必要なのか

ゴミ屋敷問題にそもそも行政介入が必要か?

この問題は私たちもかなり以前から行政担当者や大学または在宅医学会などとディスカッションを進めてる課題です、さきほどゴミ屋敷には確固たる定義がないと書きましたが、このような機関では定義がないことから「いわゆるゴミ屋敷」という言い方をします。

ゴミ屋敷=高齢者=福祉支援

この思考で福祉や行政介入という図式になっています、高齢から来る体の衰えによるゴミ屋敷化、認知機能低下によるゴミ屋敷化、育ってきた時代背景の違いから物が捨てられない溜め込み症、同じくもったいないとゴミを拾ってくる収集癖などゴミ屋敷化する要因はさまざまです。

要因が様々であるということは支援の方法も違うということです、高齢が要因の身体機能や判断力低下によるゴミ屋敷化は積極支援が必要だと考えますし当の本人たちもそれを望んでいます、一方溜め込み症や収集癖の状態の場合は少し事情が違います、かなり以前に名古屋の有名ゴミ屋敷のおじさんがいましたがあの手のゴミ屋敷の方は絶対に聞き入れませんし支援も受け入れません。

私は長らくこの問題に関わってきて感じるのは(敢えて辛辣に表現します)支援する側の自己満足と自己肯定感が強く出る傾向にあると感じています、本来その方が望まないことを強行し周囲の評価だけを気にして行う節も見受けられることが多いのです、ですからひとくちに福祉に繋げるというのもいささか乱暴な気もするのです。

私たちの元にも行政関係からの相談や依頼が数多く舞い込みますがその大半が本人のほうを向いていません、まったく別の意図と方向性で実行されようとしてるのが現実です、もちろん近隣に迷惑がかかっていたり生活に相当の支障をきたし命の危険すらある場合は別ですがゴミ屋敷だ!やれ福祉だ支援だ!と十把一絡げに括ってしまうのはいかがなものかと思うのです。

一方的な自己満足的な支援より場合によっては指導に力を入れるほうがいいと思うことも現実には多くあります、指導と言うと上から高飛車に聞こえますが、当人と一緒に散らからない部屋作りをしゴミが溜まらない生活スタイルを提案し継続的に指導するというやり方が本来の寄り添い型支援と考えます。

高齢者宅や実家の片付けポイントはこちら

 

部屋の中はあくまでも自己責任

高齢者だけではない支援が必要な人たち

私の基本的な考えはゴミ屋敷化した個人宅に対して公金を出してまで片付ける必要はないというスタンスです、それは部屋の中のことはあくまでも自己責任です、もし誰かが毎日部屋にゴミを投げ入れたり毎日あなたの部屋のトイレやお風呂を無断で使い汚しまくったというならば話は別ですがまずそのような状況はあり得ません。

生活をするということはゴミも汚れも出ます、それを日々片付けたり掃除し快適な住環境を維持するのは当然のことでもしゴミを溜めたとしてもそれすら本来は自己の責任に於いてなんとかすべきです、ですが高齢者のように一定数支援が必要な場合もあります。

そして実態として支援が必要な人は何も高齢者だけではありません、年齢が若くても高齢者並みの支援が必要な方も相当数存在します、たとえばADHDや知的障害の方が該当しますがそのような方は親をはじめとした身内が面倒を見てることが多いのですが親の死亡などで一人で暮らしてる場合も多いのです、私たちのお客様にも何人かいますが本当は元気で働ける生活保護者には公金で片付けるシステムがあるのにこのような方はその網から漏れてることに理不尽さを感じるのです。

環境省が一斉調査などと目的も不明なことをやってますが本当に実態調査をしたいのであれば徹底的に調査を行い厚労省あたりと連携を取って真の支援に繋げるべきだと考えます。

※ゴミ屋敷で困ってるがお金がない場合は役所に相談すれば「ゴミ屋敷条例」を適用し公費で片付けができるというデマのような記事がありますが絶対に信用しないでください、自分で散らかしたり汚した部屋を公費で片付けるシステムは存在しません。

ゴミ屋敷や部屋の片付けの実例集

支援が必要なゴミ屋敷住人
 

経験豊富なゴミ屋敷片付け業者

高齢者宅や福祉関係の相談多数

ゴミ屋敷や汚部屋の掃除業者をお探しであれば東京近辺であればまず私たち株式会社まごのてにご相談ください。
ゴミ屋敷片付けに日本一精通してる専門会社ですので安心してお任せいただけます。

お片付けや掃除だけでなくどうすれば快適な住まいにできるのか?再びゴミ屋敷化しないためにはどんな生活習慣を身につければいいのかを的確にアドバイスいたします。

ホームページ内の記事もすべて本物で生の情報しか記載していません、それゆえ他社サイトのように耳障りいい言葉の羅列はありませんがすべて事実体験に基づいた記載です。

騙されたくない、良い片付け業者を選びたいと考えるならそう選択肢は多くなく東京近辺であればまごのて一択です。
 


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