ゴミ屋敷化しやすい人の特徴と発達障害との関係

2023/06/01

部屋がゴミ屋敷状態になりやすい人とはどんな性格なのか、また発達障害やADHD、アスペルガー症候群との関連について書いてみたいと思いますが、別コラム「忙しい女性がゴミ屋敷化しやすい?」でも記載していますが一概に精神疾患や発達障害とは言えない部分もあるという認識は持っておいてほしいと思います。

本記事は佐々木久史が取材執筆をいたしました。

ゴミ屋敷とアスペルガー(PDD)との関係を書いた記事を見かけますが、私自身はゴミ屋敷に関してはアスペルガーはあまり関係ないと思っています。
アスペルガーとは広汎性発達障害と言われ「脳の繊細な異常が原因と考えられている神経発達の一種です、生まれつきの脳の発達が多数派の方と異なることで、社会生活を送る際にさまざまな困難を感じやすい傾向があります」これが以前の定義で2013年にアメリカ精神医学会で自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)」と定義が変わりました。出典引用:三田こころみクリニック

その結果本来のアスペルガーとは違った意味で捉えられてる感があり、ゴミ屋敷との因果関係はないとの推察に至るものです。
「上文の脳の繊細な異常、脳の発達が多数派の方と異なること」この部分を抽出すればわかりやすいのですが、思考や言動が多数派から外れる人とも取れます、いわゆる変わり者や変人もしくは人並み外れた天才と呼ばれる人がそれで、有名人や有名俳優、芸術家もアスペルガーではないかと言われる人が多くいます。

実は私もアスペルガーです、子どもの頃から多数派と迎合しませんし、小学生の頃は東海道本線、北陸、東北、奥羽本線の全駅を順番通りに暗唱できるほど鉄道(当時の国鉄)にのめり込み、列車時刻表もかなり頭に入っていた変人です。

ですのでゴミ屋敷との関係性を考えるのであればADHDの方であると考えます。
 
 

注意欠如と多動性障害の場合

注意欠如と多動性障害とはいわゆるADHDという発達障害の一種です、ADHDは行動等をコントロールしている神経系に原因がある脳の機能障害、特に前頭葉の働きが弱いことが関係していると考えられています。(出典引用:三田こころみクリニック) 図解するとこのようなイメージです。

ADHDの人の脳内イメージ

図にもある通り、物事の整理や論理的思考が難しい、行動コントロールが難しいと言ったものですが、もうひとつ容量を計るのが苦手という面もあります。

物事の整理や論理的思考が難しいというのは頭の中のこと、例えば言葉や文章の理解力のことだけでなく、物理的なものも当てはまります、部屋の片付けや整理がまさにこれです。

この部分だけ見てもADHDとゴミ屋敷化は因果関係はあると結論付けてもいいのですが、もう少し深堀してみようと思います。
 

片付けてる傍から散らかす人

あるお片付け現場でのことを書いてみます、大きなくくりでゴミ屋敷と呼びますがそれには種類があるとこのホームページでも書いています。
このお客様は有機系のひどいゴミ屋敷というものでもなく、手が付けられないほどのモノ屋敷(倉庫系ゴミ屋敷)というものでもなく、単に散らかった部屋というイメージです。

室内は不衛生ではないけど足の踏み場はない、水回りもすごく汚れてるわけではないけどキレイというわけでもないというレベルでした。

明らかなゴミが少なく散らかってるだけなんで作業の方法としては散らばってる物の要不要選別をし、部屋を整理し水回りも床もクリーニングしいったんリセットするような方向で進めていました、明らかなゴミが少ないのですからおのずと要不要を判断してもらう場面が増えます、必要となった小物や大切そうなものはその場ですぐに本人に沸かすのですが、この方渡す傍から不用意にポイっとそこらに置いてしまいます。

リモコンだろうがパスポートや免許証でも構わずポイっと置いてしまうのです、実はこの行動お片付けが苦手な人の共通点とも言え、同じようなシーンには何度も出くわしており実際の作業中にお客様の持ち物で無くなるNo1は携帯電話(スマホ)です、私たちが誤って捨てるのではなくどこに置いたかわからなくなるのです。

この人もその典型のような人で片付ける傍から置いて回るので片付かないと言った状態になりました、極め付きはお片付けが後半に差し掛かり間もなく終わろうかというタイミングで家具の配送業者が来ました、お片付けが終わったらソファを置きたいと聞いていたのでそれが来たのですが、なんと玄関ギリギリで廊下なんて梱包を解いても通るかどうかという巨大な物で本人も私たちも驚いたものです。

これもADHDの人の特徴で容量を計るのが苦手です、お片付け途中で洗濯物でも小物でも入れる容器か袋を持ってきてと言えば全然容量違いの極端に大きいか小さい物を持ってきてしまうこともあります、この人も1ルームに似つかわしくないソファに部屋の1/3を占拠されてしまいました。

ではADHDの人は絶対に部屋が片付かないのかと言えばそんなわけでもありません、次章ではその対策方法を書いていきたいと思います。


 

ADHDの人が注意するべき部屋作り

発達障害の人が部屋をキレイなまま維持することは難しいのかと言えばそうではなく自身の特徴を認識した上でしっかり対策をすれば可能です。

上記の人も自身で片付けや整理が苦手であれることは認識してましたので次のようなアドバイスを行いました。

1.自分自身が管理できる量まで物を減らす。
2.物の置き場所を決める。

まずはこの2点だけ徹底してもらいました、管理できる量は人それぞれですが本を10冊しか管理できない人が15冊持てば5冊溢れるという理論ですから、そのギリギリのラインを探って管理能力を測ります、一応の目安としては本なら持っているタイトルがすべて言える、服なら具体的にどんなものが何枚あるか思い浮かべることが出来る量です。

そして(2)は物にしっかり住所を与えることです、買い物をしてきたら不用意にそのあたりに置くのではなく、ちゃんと決めた場所に置く、本も読んだら元に戻す、いわば習慣づけです。

ただあまりガチガチに固めず最初はアバウトに気軽に、でもちょっと意識しながらといういい頃合いで進めるのがいいでしょう。

そしてもうひとつは、部屋のことやお片付け掃除に関して相談できる相手を持つことです、なかなか人には話しにくいことですが一人でも相談相手がいるとそれだけで気が楽です、上記のお客様はことあるごとに相談のLINEがきてそのたびにアドバイスをすることで以前のようなどこに何があるかわからないということはかなり減ってきました。


 

アフターフォローも万全のお片付け業者

このように株式会社まごのてのお片付けスタッフはあらゆる事例を経験しています、そしてそれらの経験はすべてのスタッフに展開され共有されていますので、お片付けお掃除に関してその人にあった実践的な提案やアドバイスができるのです。

また私たち自身も定期的に専門家からアドバイスを受けています、特にADHDや精神疾患を起因とするゴミ屋敷に関しては東邦大学教授の岸恵美子先生よりご指導いただいています。

また過去にご依頼いただいたお客様限定ではありますが公式LINEよりお片付けお掃除情報の発信や1対1でアドバイスを受けることができるサービスも行っています。

ゴミ屋敷や汚部屋の掃除業者をお探しであれば東京近辺であればまず私たち株式会社まごのてにご相談ください。
ゴミ屋敷片付けに日本一精通してる専門会社ですので安心してお任せいただけますのでまずはお気軽にご相談ください。

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